TimesTenデータ・ストアは、実行時にTimesTen表と索引の集合を含むメモリーのセグメントで管理されます。TimesTen Data Managerは、複数のデータ・ストアを管理できます。
図3.2 TimesTenデータ・ストア
各データ・ストアは論理名と、データ・ストアの構成を定義する一連の属性によって識別されます。多くの環境下で、データ・ストアの名前と属性はODBCデータソース名(DSN)で定義されます。
データ・ストアは、各DSNによって一意に識別されます。ただし、1つのデータ・ストアを複数のDSNで参照することで、そのデータ・ストアに異なる接続構成を定義できます。これによって、1つのデータ・ストアの様々な接続構成に対してわかりやすい名前を付けることができます。図3.3に、それぞれが一意の構成属性を持つ、3つのDSNで識別されるTimesTenデータ・ストアを示します。
DSNは、ユーザーDSNおよびシステムDSNで構成される2層のネーミング規則を使用して解決されます。
たとえば、図3.3に示すデータ・ストアMyDSは、それぞれがデータ・ストアに対して一意の構成属性を持つ、3つのDSNで参照されます。DSN1はユーザーJoeに属するユーザーDSNです。一方、DSN2とDSN3は、Joeを含む、すべてのユーザーがアクセスできるシステムDSNです。
図3.3 TimesTenデータ・ストアの複数のDSN
特定のDSNを検索する場合、TimesTenは、指定した名前を持つユーザーDSNを最初に検索します。一致するユーザーDSNが検出されない場合は、指定した名前を持つシステムDSNを検索します。同じ名前を持つユーザーDSNとシステムDSNが存在する場合は、ユーザーDSNを使用します。